心臓病 のち うつ病 ときどき 腸閉塞

どん底からの復活をめざして…

腸閉塞入院記 その3

入院2日目
鼻腔チューブを胃まで通したが、内容物はまったく出てこない。
このチューブが邪魔で目障りなので、経験上、メガネのつるのように
耳の後ろに通して固定してもらう。
「なるほど、これから参考にさせてもらいます!」と看護師さん。
レントゲン検査では、お腹の中にまだ若干の内容物があるとのこと。
ただ、ガスも出るようになったし、便通もあった。
しかし37.6℃の微熱。炎症がでてきたのか。
血圧が低いし、相変わらず眠れないせいか、気分も優れない。
長嶋さんのユニとオレンジタオルを病室に吊した。
職場の直属の上司がお見舞いに来てくれた。

入院3日目
体重測定。63.4kg。
ちなみに私の身長は178cm。

入院4日目
再度レントゲン検査。お腹の中はクリヤーになったようだ。
早速その日の夕方、鼻腔チューブと点滴を抜去、水分摂取の許可が出た。
鼻には太く固いチューブが入っていて、唇からは水分を摂っていなかったので
どちらもずいぶん荒れてしまった。

入院5日目
高校時代からの友人O、海外から帰国中の友人Sが見舞いに来る。
「次に会うときはシャバで」と見送る。
重湯・流動食開始。しかし、お腹にはまだ違和感。食欲もないため
またお腹が痛くなったらどうしようとドキドキしながら食べる。
いや、形がない液状の物なので、飲むという表現の方が正しいかも知れない。

入院6日目
流動食から3分粥・低残渣(ざんさ)食に変更。
残渣とは消化の際、繊維質など残りやすいもの。
すなわち低残渣食とは腸に残りにくい食事のこと
食欲もそれほどなくお腹の違和感も相変わらず。
しかし、食べても痛みはないし、ガスも便通もある。
お腹の動きはいいようだ。
職場の長(ドクター)がお見舞いに来てくれた。

入院7日目
3分粥から5分粥に変更。
高校時代からの友人Iが見舞いに来てくれた。

入院8日目
午前中、栄養指導を受ける。
タケノコ、ゴボウ、コンニャク、サツマイモ、キノコ、トウモロコシ、山菜、海藻、
イカ、貝類、ホルモンやすじ肉、炭酸飲料は絶対に摂ってはいけないとダメ出しされる。
その他刺激物、果物、ナッツ、脂っこい物など、
消化の悪い物は極力摂らないよう注意を受ける。
また、よく噛んでゆっくり食べるよう指導を受けた。
食事は5分粥から全粥に変更。
そして、ジャイアンツ優勝!
あきらめないことの大切さ、信じることの大切さを教えてもらった。
私にとって精神的に大きな大きな力となった。

入院9日目
全粥からいよいよ米飯に変更。
またドキドキしながら食べる。
米飯は腹持ちもよく、普段お米をあまり食べない私にとっては
ちょっと量が多いかな、という印象。
これで問題がなければ退院とのこと。
入退院係のスタッフが概算金額を知らせてくれたが
思ったよりも相当高く、一桁違うと言ってもいいくらいの治療費だ。
生命保険に入れない私にとってはかなりのショックだった。

入院10日目
体重測定、61.3kg。
職場の同僚S氏とY氏が見舞いに来てくれた。

入院11日目
高校時代の友人Oが奥さん子供と友に2回目の見舞いに来てくれた。

入院12日目
晴れて…というわけではないが、何とか退院。
働きながら毎日病室に通って看病してくれた妻は
疲れから帯状疱疹になってしまった…

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癒着性腸閉塞…
癒着した腸は自然に治癒することはない。
体調不良やストレス、食生活などのきっかけで閉塞が再発し、
しかも何度も繰り返す場合が多いそうだ。
現に私もこの病気での入院は3回目。
かといって手術をしたとしても、そこにまた新しい癒着が発生する。
手術は他に方法がない場合の最終手段。

心も体もスッキリ晴れないが、この状況を受け入れ
細心の注意を払って生活していくしかない。




最後になりましたが、入院中ご心配をおかけした方、そしてお世話になったすべての皆様に
心からお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。